
前回の記事では、肩の痛みを抑えながらも来る対外試合初登板に向け、ピッチング練習を行っていた所までお話ししました。
今回の記事では、その続きとなる対外試合初登板の様子についてお話しします。
この登板が、高校1.2年生を含む、最後の登板になります。
なぜ登板を快諾してしまったのか、今でも後悔は止まりませんが、少しでも前に進めるよう当時の記憶を事細かに残しておきたいと思います。
では、ここから本編に入ります。
試合当日(登板中①)
7回裏 2死ランナーなし。
遂に対外試合初登板です。(監督が気を遣ってくれたのか、2死からの登板でした。)
当時のことは今でも鮮明に覚えており、緊張と肩の痛みが交互に来る、なんとも言えない不思議な感覚でした。
緊張していたのは2つ理由があり、
1つは、周りからの「遂に小達が投げるぞ」といった視線を感じていた
2つは、肩の痛みでストライクゾーンにボールを投げ込めるか不安だった
からです。
しかしそんな緊張はお構いなしに、登板への準備は着々と進みます。
交代直後のピッチング練習では、ストライクが全く入らない+山なりのボールばかりで、監督や周りの選手がかなり心配していました。
交代で入った投手は、マウンドで5〜7球程ピッチング練習を行います。
(詳しい投球数は忘れました。)
そんなこんなで、打者を相手にした初めての試合が始まります。
試合当日(登板中②)
幸運なことに、相手チームは下位打順(確か8番打者だった)で、ストライクにさえボールが入れば何の問題もない状況でした。
しかし、肩の痛みが強くボールもまともに投げられない私は、全くストライクが入らず、その打者を四球で塁に出してしまいます。
また、ランナーを気にする余裕すらなかった私は、次の打者の初球に盗塁を許してしまいます。
何の問題もない状況だったのが、気がつけば2死2塁。
よくある典型的な自滅パターンでした。
この状況に見かねた監督はタイムを要請し、マウンドに野手陣が集まりました。
「変化球なんて投げずにストレートだけで行け!大丈夫、打たせればあとは俺たちで何とかするから。」
まるでよくある野球漫画の1シーンを見ているような感覚になりましたが、1つ気になる点がありました。
「俺、変化球投げてないぞ?」
どうやら守っていたメンバーは、私の山なりボールを変化球だと勘違いしていたようです。
人間というのは不思議なもので、違う恥ずかしさを覚えると何故か他の感情が一切消えてしまうんですね。
私の中に一切の緊張がなくなりました。
その後、9番打者には無事にストライクが入るようになり、最終的にはショートゴロに打ち取ることに成功しました。
地獄からの解放です。
痛みと緊張のダブルパンチを喰らったマウンドから逃げることに成功した私はその後、監督に「ナイスピッチング」と声をかけられました。
「やっと終わった...」
私にとってマウンドはもう、地獄のような場所に変わってしまっていたのです。
最後に
少し前では大好きだったマウンドも、怪我をした後は地獄の場所としか思えなくなりました。
緊張と痛み。
2つの苦しみを味わったあの場所は、「地獄」という名前に相応しい場所へと変わり果てていたのです。
次回の記事では、登板後に起きた心情の変化について、お話ししていきます。
お楽しみに。
では、本記事はここまでにします。
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